間接照明を使うだけで、インテリアが素敵に見えると思っている人もいるでしょう。
確かにある程度は効果を期待できますが、うまく組み合わせないと違和感が出るので気を付ける必要があります。
重要なのはやみくもにセットにするのではなく、両者の相関関係を明確にしておくことです。
光は水平に広がっていくと認識しやすいですが、上下の軌道も印象に関わる重要な要素です。
インテリアも上から下に向けてグラデーションが表現されることになります。
つまり、うまく高低差を使って、家具などの表情を豊かにしてあげることが欠かせません。
分かりにくければ、縦方向に光を分散させることをイメージしてください。
複数のライトを配置するときは一点に集中させてはいけません。
とはいえ、間隔を十分にあけるほど部屋が広くないケースもあるでしょう。
こういうときこそ、前述の高低を意識した配置が必要になります。
近くでも構わないので、とりあえず高さが散らばるようにセットしていきます。
それだけで個々の光が途中でアンバランスに混じり合い、家具などに達したときは、味わいのあるテイストに仕上がるのです。
立体感が強調されるので、平坦だった部屋が映画の舞台になったかのような感覚を覚えやすいです。
同じ強さの光が集中的に当たるような状態も避けなければなりません。
部分的に浮かび上がったような光栄になるため、落ち着きにある雰囲気からかけ離れやすいというリスクがあります。
また、自分が気に入っているインテリアに焦点を当てることも一つの手です。
たとえばソファが大好きなら、そこにベストな間接照明が届くようにしてください。
自然と視線が持っていかれるので、空間のアクセントを強制的に作り出せます。
それが自分の好みのグッズなら際立たせることに十分な意味があるでしょう。
部屋の主役になりうる一点ものがある場合に最適な合わせ方です。
それに対して、何も強調したくないというケースもあります。
その場合はリラックス効果を高めるためにライティングを工夫することになるのです。
基本的にはオレンジ系の暖色を主体にし、明度をかなり抑えめにすることが必須となります。
リビングのような憩いのスペースに適しており、視覚的な刺激が少ないことも大きなメリットです。
その他のメリットとして、空間にゴージャスな広がりを出せることも挙げられます。
インテリアにうまく陰影をつくれば、単純に立体感が出るだけでなく、見た目を格上げせることも可能です。
絵画の人物像も平坦なものより、陰影のある劇画調のほうが高位に見えるでしょう。
光と暗さのコントラストを使いこなせば、家具などを価格以上の価値あるものに変化させられます。
ライト自体のデザイン性も高いため、それとインテリアの相性をマッチさせることも重要です。
たとえばライトの傘がオリエンタルなら、家具などもその色調に統一しておきます。
光量は全体的にセーブすることがポイントです。
ただし、あまり暗くしすぎると不便なので、直接照明も用意しておくと安心です。
人によって好みは異なり、バーのような現代風なグッズを揃えたいという人も少なくありません。
とはいえ、寝室のように安らげる場所では、古風なテイストでそろえることが基本です。
メインとなる家具などはアンティークを基調とすれば、それだけで気品が漂うようになるため、格上げしたいという要望も叶えられます。
もし光量が強いようならシェードで覆って調節してください。
直視しても眩しいと感じない程度にすると、長時間いても疲れてにくい空間になります。
このようにインテリアの格は間接照明の具合に大きく左右されるのです。
いろいろ試してみて、自分にとって最適な組み合わせを見つけましょう。